カテゴリー: 猫
鏡越しに君、その向こうに踊り子。
猫は夜中に目覚めてはこの部屋を徘徊し、気まぐれににゃあと一鳴きする。悪い夢を見るたびそちらで叫び、と同時にこちらでも叫び、自分のうめき声で飛び起きる私は、豆電球の明りの中で猫と目が合う。ピアノの上でじっとこちらの様子をう...
寝惚けも腹も天井、向けまっせ。
「暑い、暑い。」と誰もが承知していることを、それでも口に出さずにはいられないこの夏。日中に自転車に乗ったら最後、一漕ぎした途端にもう外出を後悔する。暑さに顔をしかめ、漕ぎ続けなければならぬのは地獄への道か。まるで台所で肉...
こだわらないにこだわるこだわりを。
こんなにも時が経ってしまった。文章は毎日書くことに意味があると誰かが言っていて、毎日書いている時はその意味が分かってくるような気がしたりするけれど、なんだかんだと日々が過ぎてゆくとなかなかそうもいかない。こう書いている間...
ペテン師にさよならを。
里里という猫が我が家にやって来た。サトリと読む。私が名付けた。音の通り、悟りたいという願いを込めて、里里(サトリ)と名付けた。 さとり【悟り/覚り】 出典:デジタル大辞泉(小学館) 1.物事の真の意味を知ること。理解。...